港ばやし保存会

港ばやしとは

港ばやしについて

毎年7月20・21日の両日に行なわれるユネスコ無形文化遺産・国指定重要無形民俗文化財「土崎神明社祭の曳山行事」にて演奏するお囃子が「港ばやし」です。

港ばやしがどのように生まれたのか、その経緯は定かではありませんが、関ヶ原の戦いの後、秋田へ国替えされた佐竹義宣公の前の城下町であった、現在の茨城県常陸太田市には、「天神囃子」という「港ばやし」の曲の一部と非常に似ている囃子が伝えられており、佐竹氏と共に秋田に移り住んだ人たちの芸能文化と、秋田に、もともとあった芸能が結びついて現在の港ばやしが生まれたとも考えられます。

お囃子は、横笛・小太鼓(附締太鼓)・大太鼓(長胴太鼓)・三味線・小鼓・摺鉦で構成され、 「寄せ太鼓」「湊ばやし」「あいや節」そして「湊剣ばやし」「加相ばやし」などが演奏されます。

土崎港に生まれた独特のお囃子は、秋田三大囃子(仙北市角館/飾山囃子・鹿角市花輪/花輪ばやし)のひとつとして、広く親しまれています。

港ばやしの曲目について

港ばやしは現在、「寄せ太鼓」「湊ばやし」「あいや節」「湊剣ばやし」「加相ばやし」の五曲が継承されています。

囃子の曲は、曳山の出発や神輿の送迎の時などに演奏される曲である「寄せ太鼓」と、主に行進曲として演奏されるその他の曲に分けられます。それぞれの曲は祭りの全体の流れのなかで、場面にあった見事な選曲が行なわれています。なお、ここでは全ての曲を含んだ意味での「みなとばやし」を「港ばやし」、港ばやしの中の曲目である「みなとばやし」を「湊ばやし」と表記することにします。